バウムクーヘン焼き機の自作




改良編をお届けです。
試作機のどんな所が問題だったかおさらいします。

@対象物の偏心による先行回転問題
A駆動部の動作不良
B別電源の確保

以上の点が挙げられます。
さらに追加事項として、

C串オプションの開発
D熱効率の改善
E生地塗り方法の改善

このあたりをなんとか解決していきたい所存であります。



まず@対象物の偏心による先行回転問題について。

そもそもなぜに試作機であのフック式にしたのかというと、設置場所の都合で受け側のほうが低かった場合、
回っているうちに 徐々に芯棒がそっちへズレて行ってしまうのでは、と考えたから。
さらに芯棒のセットも簡単で言うことなし、と・・・。

とはいえダメなものはダメなんで、新しいロック方式を考えることにします。

数日間悩みぬいて、こんな感じのフタっぽいものを試作。



バネ付き蝶番を2つ使った、両開き板的なモノ。
動きがイマイチなのでボツ。

そこからさらに数日、ようやく何とかなりそうなアイデアがまとまりまして。

まずは材料。



写真のコの字型のアルミ棒と、これより一回り大きい□型のアルミ棒。(20x20x2)
そしてガラクタ箱の中にあった、接点サビサビのマイクロスイッチ。



これをバラして金属板だけを取り出し。
で、こんな感じに加工。



穴はほぼすべて、M2のネジ用。(タップ、皿ザグリなど)
これらを組んでいきます。

まず、金属板に短いネジを締め付け。



あとで、ここにスプリングを引っかけます。
さらにこんな小さい部品を用意。



ミニ四駆の真鍮製の部品です。
写真のように切欠きを入れます。
で、これらをこんな感じに。



わかりづらいですね。
さらに、先ほど金属板に取り付けたネジにスプリングを引っかけ。



ちょっと上の写真に写っているように、左奥の部品にはズレ防止の凹みが入れてあります。
バネを少し押さえつつ、板が上にハネ上がりすぎない為のストッパーを付けます。



バネに常にテンションがかかっているように、スペーサーをかませたり調整が必要です。
次に、ロック部品(□型のアルミ棒)を引っ張るためのスプリングとネジを組み付け。



これまた、常にバネにテンションがかかるような位置を計算してあります。
そして、ロック部品に上記の引っ張りスプリングを引っかけて。



引っかけたネジは、ロック部品の出過ぎ防止ストッパーも兼ねてます。
写真左側のネジは、引き過ぎ防止のストッパーです。
本当は2本付けるつもりでしたが、金属板がセンターからズレてしまった為に付けられませんで。

とにかく、これで片側はOK。

さらに反対側も同様の工程を経て、完成。



なんかやたらとメカメカしくなりました。

寄って見ると、こんな感じ。



実際にどう動くのかというと、芯棒を押し込むと金属板が外れて
左右のロック部品がスライドして芯棒をロック。
外すときには、左右のロック部品を外側に引っ張ればOK、と。

動画がこちら。


前回に比べて、外す時にワンタッチではなくなってしまったのが残念です。
が、まあまあな出来かと・・・。



そして今回は、さらにC串オプションの開発の件についてもご披露。

で、串オプションて何だ?って話になりますが、
要するに“対象物を串に刺して それを回し焼きにしたらどうか”という事なんですね。

まずは串部分の選定。
細すぎると曲がるし、太すぎると刺しづらい。さらに錆びては困る、と。
悩ましいところですが、とりあえずの試作と考えてφ3x1mのステンレス丸棒を調達。
これを半分に切り、片側のみ尖らせます。



しかし あまり尖りすぎても危ないので、先端は○す感じで。
そして反対側は木の丸棒にバンド固定。



対角になるように。
ちょっと不恰好・・・。

で、尖らせた側も木の丸棒に固定するわけですが、
こちらは簡単に外せるようにツマミ付きにしまして、こんな感じに。



ツマミ付きの側も2本止めにしたほうがいいかも。
いやいや、それ以前に どうなんだこれ・・・。

まあ正直なところ、こいつには大問題がありまして。

それは、“これを必要とする調理法が想像できない事”。
この件について友人と長期に渡って議論を重ねたのですが、
回しながら焼かないといけない物なんてあるのか?と。
じゃあ何で作ったんだ自分。

一応、思い付く物が全く無いわけでもなく。
例えば鳥の丸焼き。・・・自分らにはハードル高すぎ。
中東地域で食されるケバブ料理などどうか。
ブロック肉 又は マンガ肉を買って・・・。
薄い肉を何枚も重ねてドネルケバブ風ならありかも。
横回転だけど。
ってか、串でやる必要はないよな、うん。
あと現実的なところで言えば、トウモロコシとか五平餅はどうだろうか。
串の間隔を狭くしたり、バリエーションがあればまた違うのか。
と、そんな感じでアイデア募集中。



んでは、実際に動かしてみましょうか。
其の参と同様にセッティングしてみます。



ロック機構が前回よりもかなり大きくなってしまったので、
モーターユニットの取付ステーも変更です。



芯棒を載せて、ロック!



おお。
少し感動。
じゃ、回してみっか!



とまあそんなわけで、次回は他の項目の改善リポートとなります。






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