ハイパーバズーカの製作3



さて次に、芯棒の加工に入ります。
芯棒とは、前回加工したユニットの中心部を押す部品の事。
この芯棒、適当に作ればいいかというと実はそうでもなく。
前述の“〜迫撃砲”さんとこでも触れられてましたが、バルブの所ばかり押していると
ホースジョイントとの接合部分の破損や空気漏れの原因となります。



そこで、上写真の黄色斜線部の部品を筒内に固定しつつ、芯棒で緑斜線部を押す事で
バルブに負荷が掛からないようにしたい、というわけです。
さらに注意したいのは暴発。
弾をセットする際にこの中心部分をどこかにぶつけたりすると、暴発するおそれがあります。
以上の事を考えると、芯棒は本体の中心をまっすぐスライド移動する構造でないと・・・。

どこかで見たなあ、それ。

というわけでバネ式試作型の芯棒を流用することに決定ー。もったいないしね。
で色々考えた結果、バネ式の時とは前後を逆にして、バネ固定用に切り欠いたスリット部をトリガーに利用しようと。
上述の緑斜線部を押す部分は塩ビパイプで。加工が楽なので。
そしてこんな感じに。



当然、これではパイプ部分が長いです。
後の調整で短くしていきます。

そしたら、本体の加工に。
プラモデルや資料写真から割り出した寸法を基に、前筒部、後筒部を切り出します。



後筒部と前筒部の写真。
装弾ハッチとメンテナンスハッチの加工済み。
白っぽい部分は、加工ミスで深いキズが出来たのでパテ埋めしたのです。
折り畳みイスの足が写ってますが、部品ではないです。
これにはコンパネを貼り付けて作業台の足になってもらいました。

そしたら次は中蓋の製作。
中蓋は一番上の写真の黄色斜線部を固定する部品。
それがこちら。



すでに前筒部に取り付けた状態。
呼び径50の塩ビパイプ用エンドキャップに穴をあけ、周りにゴムシートを巻き付けたもの。
中央の穴径は、緑色斜線部部品より大きく、オレンジ色の部品の対角長さよりも小さく。
あとの方の写真がわかりやすいかな。

今回は作業の都合上、まず前筒部、後筒部及びハッチの加工を先に。



蝶番の固定は、やっぱりリベット打ち。
特に装弾ハッチは内側に出っ張りがあると弾が引っかかってしまうので注意が必要です。
蝶番部分も塗装するかどうか、は意見の分かれるところかと思いますが今回は塗装しない方向で。

さらに組付けなどを進めた状態がこちら。



この撮影の後、前筒部を中継部に固定しました。
最初のケガキ線がズレないように気を付けます。
後筒部はまだ接着はしていなかったはず。
で、改めて先ほどの中蓋部分を見てみると、こんな感じ。



ここに実際の弾を乗っけてみた写真がこちら。



うん、実に分かりやすい。
ただ、これではまだ固定はできていません。
黄色斜線部部品を挟み込むようにしないと。
というわけで加工したのがこちらの前蓋。



ご覧の通り、装弾ハッチ側に固定されています。
これも呼び径50の塩ビパイプ用エンドキャップを切り欠いたもの。
こちらの写真の方がわかりやすいかな。



内側の切り欠きは、まず中央にホースジョイント(オス)部品の外径よりも大きな穴を開け、
装弾ハッチの半円軌道で各所に干渉せず、それでいて最大の形になるように加工。

装弾ハッチを閉めると同時に中蓋と前蓋で黄色斜線部部品を挟み込んで、本体に固定しようという作戦なわけです。

さて 弾の位置が決まったことで、こちらの長さも決まってきます。



このくらいの長さに。
写真右側の切り欠き部分にトリガーとリンクする棒を突っ込んで芯棒を前に押して発射してやろうと。
当然、後筒部側にもこのリンケージを通すスリットが必要なので加工します。
位置はここ。



汚いですが、まあ見えなくなる所なのでね。

まあこれで何とか発射機構の問題はクリアできましたが、まだまだ先は長いな。



というわけで少し息抜きがてら簡単な加工をしてみます。
まずは先端部。
とっとと写真を載せますがこれ。



元は何かというと、呼び径65⇔100異径ジョイント部品の、100側を途中で切ったもの。
これを先端に付けて、あのラッパ形状を再現しようというわけ。
ここらへん、本物はシームレスな構成になってるんですが・・・、妥協しましょう。

お次はペットボトル弾。
まず飛距離を伸ばす方法を調べてみると
1.羽を付ける。
2.ヘッド(ノーズコーン)を付ける。
というのが必須らしい。

まず1についてですが、わりと隙間のない筒内から発射するので 大きな羽は着けられない。
となれば折り畳み式かペットボトル飲み口側のわずかなスペースに収まるようにするか。
まあその気になれば方法はいくらでもありますが、時間がないので今回は羽無しでいきましょう。

次に2について。
当然 先の尖った円錐状のものが理想なわけですが、今回のは空高く飛ばそうとするペットボトルロケットとは趣旨が違う。
最悪、何か(誰か)に当たっても安全な形状にしたいわけで。

真っ先に思い浮かんだのは、ダイソーのスチロール。
確か円錐だか三角錐だかのスチロールが工作素材コーナーにあったような。
ネットで検索してみると、円錐の形をした商品画像が出てくるじゃありませんか。
これは楽勝とばかりに何店舗か回ってみるも、どこにも売ってない。
もう廃番なのか・・・?
ホームセンターなどでも近いものが見つからず。どうしたもんか。

で、色々調べていくうちにこんなサイトを発見。
ソロモンの秘宝館 (掲示板が生きてないようです。すいませんがリンクさせていただきました。)
この中の“P兵器工房”→“P兵器弾体研究所”の中に求めるものが。

こ れ だ 。

というわけで、先端ゴムボール方式を採用させて頂くことに。
本文中でも少し触れられていますが、ペットボトルロケットにおけるノーズコーンは空気抵抗を減らすだけが目的ではありませんで。
ペットボトルロケットは噴射時の重心が後方に移ってしまうため、真っすぐ飛ばすには先端を重くしてバランスを取ってやる必要がある、と。
面白いなあ。

さっそく材料を用意。
百均のゴムボールと、柔らかいペットボトル(いろ○すとか)をとりあえず4セット。
ペットボトルの飲み口側の形状をうまく切り出してこんな感じに。



右側が弾本体。
これらをビニールテープでくっつけて、



ゴムボール弾頭弾のできあがり。簡単。

さらにコイツを量産します。



顔付きで。
これで “いけっピストルズごっこ”もやりたい放題です。
しかし4発は縁起が悪いな・・・。



といったところで、次回はトリガー&グリップの加工編です。
続く!










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