バッテリー引き込み



久しぶりの車いじりは、バッテリーの引き込み作業です。
これまで様々なアイテムを追加してきたので、そろそろ電力的に不安定なわけです。
さらに、ごちゃごちゃな配線もどうにかできたら最高かな、と。

でまあどういう作業かというと、バッテリーからケーブルを引っ張ってきて、
車内に引き込んで色々分配してしまおうという事。
俗に言う“バッ直”ですね。
ただ、バッ直というのはバッテリーから直接電源を引いてオーディオに繋ぐことで、
様々なノイズを回避して音質の向上を図ろうというのが趣旨なわけで、若干 目的が違うか。
まあせっかくなので、オーディオやDVDプレイヤーの電源も変更してみようかとは思ってます。
実際、エンジンの回転数に比例したノイズが乗ってるのは確かなのでね。

で、この作業の最難関と思われるのが、ケーブルをどこから車内に引き込むか。
さっそく助手席側からとエンジンルーム側から加工可能そうな場所を探しまくります。

・・・が、無い。
どう考えても通らない。

そんなわけで、とっとと諦めて情報収集を。

どうやらメインケーブルのゴムパッキンの所から突っ込むのが定石らしい。
しかし車内側から見てみると、どこから出てくるのか全く想像がつきません。

まあそれでも何とかなりそうではあったので、まずはケーブルの選定を。
調べて見ると“電源取り出しケーブル”的名称で市販されている物がいくつかあるそうな。
そんな中で選んだのがこちら。

RD−221:carrozzeria


で、パッケージの裏に配線図が載っています。

配線図1


配線図2


ここで少し調査・検討を。

この製品に限らずACC電源の制御にリレーを使っているわけですが、
半導体を含んだ弱電回路では必須の“逆起電力対策のダイオード”を入れるべきか否か?!
というのが自分でもハッキリしていませんでした。

Google先生にお伺いを立ててみると、この内容で質問している人や、当然入れてるとBlogに書いてる人、
いらねえよ、何ビビってんだよって回答してる人、入れときゃ問題ないんじゃね?って回答してる人など、実に様々。

で、これらの意見や情報を自分なりにまとめてみると以下のように。

@基本的に必要ない。
 そもそも車の電気回路はいろんなノイズが発生しやすい環境にあるので、
 重要な制御回路などは相応のサージ対策が施されており、問題ない。
Aただし、リレーのON/OFFを制御する側(コイル側)に
 半導体素子を含んだ制御回路を使用する場合は必ず入れる。

こんな感じになりました。
ただ、Aにしても“ON/OFFの制御回路にはサージ対策を施す”と言い換えても同じなわけで。
とすると

B制御回路のサージ対策を必須とすれば、逆起電力吸収ダイオードは必要ない
って回答で合ってますかね?どうなんでしょうか。

とまあそうやって考えていくと、このサイトの結論としては“入れときゃ間違いない”になりますな。
将来、忘れたころにまたいじり返したり、わけのわからん改造を追加したりしないとも限らないし。
他にも、自分以外の人間が手を入れたりする可能性とか。
リスクを減らす事を考えたら、入れときゃ“より安全”なんじゃないですかね。
ちょうどエー○ンのダイオードが余ってたしね。
まあ、お好みでね。


さてさて、目的のゴムパッキンがどこにあるかというと、ここです。

赤丸のあたり


さらに寄ってみると、ここ。

さらに赤丸のあたり


少し寄りつつ、角度を変えて、このへん。

くどいようですが赤丸の


いよいよ見えてきました、これです。

これ


この出っ張りをカットして、ケーブルを通すわけです。
工程としては、エンジンルーム側から配線通しを突っ込んで
エンジンルーム側の端とケーブルを固定して、
車内側へ引っ張る、と。
そんな感じで配線通し(針金ハンガーを伸ばしたものでも問題なし)を
先ほどの穴へ突っ込みます。
こんな向きで。

これ


写真で分かるでしょうか。
で、穴付近はどうなってるかと言うと、

これ


まあこんな感じで。
正直、完全にカットしてしまった方が良いと思います。
とりあえず突っ込んだだけでは壁に突き当たるはず。
少しグリグリしつつさらに突っ込んでいくと、ここに出てきます。

これ


汚くて申し訳ない。
中央にニョロ〜ンと出ている黄色いのが配線通しです。
参考までに、出て来た所を 出来る限り寄って写してみます。

白ッ!


見辛くてすいません。
なんとなくわかるでしょうか。

次にエンジンルーム側の配線通しの端にケーブルの端を固定します。

これ


外れなければ、どんな方法でもいいです。
引っ掛かりをなるべく減らすようにするのがいいです。
繋いだら、車内へ引っ張ります。

無事に車内にケーブルを引っ張り込めたら、バッテリーまでの配線経路を考えて、
エンジンルームに残すケーブル長さを決めてしまいましょう。
どんな経路でケーブルを通すかは人それぞれですが、可動部の近くを通してケーブルが擦れたり、
高温部に近づけすぎてケーブルが溶けるような取り回しは全力で避けましょう。

長さも経路も決まったら、グロメットにあけた穴をコーキングで塞ぎます。

べたべた


全く見えないので、手探りで。
乾くまで、ケーブルを仮固定して一晩放置。

乾いたら、ケーブルをスリットチューブ(呼び方は色々あるようです)に通します。
上述のような断線、ショートから守るためです。
このへんを疎かにすると、車両火災まっしぐらです。

そして、ケーブルを取り回して干渉等ないようにインシュロックで固定した後、いよいよバッテリーに繋ぎます。
まずマイナス側を外して、次にプラス側にケーブルを追加します。

接続


向きがちょっとアレですが。

で、ケーブルの途中に繋がってる黒い箱はヒューズボックスです。
標準で30Aが刺さっています。
回路保護の為、バッテリーに近い位置に繋ぐのが基本ということで。
この例のように市販品を使うなら、必ず付いてます。

この後、干渉や断線しそうな所はないか入念にチェックし、
エンジンが問題なくかかるかどうかをチェックし、
車内に引き込んだ端子に通電しているかをチェックし、
車を走行させて、エンジンルーム内のケーブルに異常がないかを何度もチェックします。

ちなみにバッテリーを外したことにより、オートウインドウ機能がリセットされてます。
一旦 ウインドウを少し開いた後、閉じる方向にスイッチを入れて1秒以上保持。
これを4か所それぞれ行えば、機能が復帰します。

また初期型のアイシスの場合、シートベルト警告音をOFFにする機能があるのですが、これもONに戻っています。
一応、切り替え方法を。
・あらかじめ走行距離表示を“ODO”にしておく。
・イグニッションをONにし、6秒以内に切り替えボタンを押して10秒以上保持する。
・シートベルトを嵌める
・表示が“b−on”になったら、ボタンを押して“b−off”に切り替える。
こんな感じで。
しかし最近(2005年9月以降?)では警告音は義務化されてるようなので、
現行車種はディーラーでしか切り替えできないようです。

とりあえず、これで車内への引き込みは完了です。
もし同様の作業をされる場合、くれぐれも自己責任でどうぞ。
次回は車内配電盤的なモノに挑戦してみますよ。



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